インフレとは

インフレとは、モノの値段が上がりお金の価値が下がり続ける状態のこと。

正式にはインフレーション(inflation)と言い、「物価の上昇と通貨価値の下落が継続的に続く状態のこと」を意味します。

反対の意味にあたる対義語に、デフレ(デフレーション)と言う表現がありますが、どちらが良くてどちらが悪いという単純なものではありません。

ただ、過度のインフレやデフレは経済にとって明らかにマイナスだと考えられています。そんなインフレの原因や対応策について以下より分かりやすく解説していきたいと思います。

インフレの原因は2種類ある

ではどうしてインフレが起こるのでしょう?インフレには2種類あります。1つはバブルや戦争時など景気に左右されるインフレで、もう1つは通貨の供給量に左右されるインフレです。

インフレの原因 1) 景気

好況期のインフレ

バブルなどの好況期には急速に高まる需要に供給が追いつかずインフレを起こす事があります。経済発展に自然な物価上昇はつきものですが、この物価上昇率が投機的な思惑により異常に吊り上げられた状態がバブルと言えます。

そして、バブルの崩壊と共にデフレに進行するケースが多々見られます。以下、近年の有名なバブルが引き起こしたインフレ現象を挙げておきます。

不況下のインフレ

戦争や内乱などで情勢が悪化すると極端な物資不足となり、時にハイパーインフレを引き起こすこともあり、第一次世界大戦・第二次世界大戦の際には、世界各国で同様のインフレが起こっています。

また、より厳密にはこの様な不況下でのインフレは景気の停滞(スタグネーション)とインフレーションの合成語から、スタグフレーションと呼ばれる。

インフレの原因 2) 通貨価値

金融緩和によるインフレ

金融政策の一環により金融緩和を実施した場合にもインフレとなりえる。

通常、政策金利の利下げなど景気を刺激する目的で行われる場合には、ある程度のインフレを誘発することは予め想定されている。

しかし、利下げの幅やタイミングなど調整を間違えると想定以上のインフレを引き起こし逆に経済を混乱させかねない。


リーマンショックの原因もインフレだった?

アメリカではITバブルの崩壊と911テロ事件の影響を考慮し、2000年〜2003年にかけて政策金利を6.5%から1.0%に引き下げた。

その結果、異常なまでの住宅バブルを生み出しサブプライム問題及びリーマンショックを引き起こしてしまったという例がある。

円安によるインフレ

通貨価値の下落を意味する円安によってもインフレを引き起こすことがある。

1990年以降の日本は「失われた20年」と呼ばれる様に長期的なデフレスパイラルに陥っており、2004年〜2007年の円安局面でもインフレに向かうことはなかった。

しかし、本来であれば自国の通貨安はインフレ圧力となる。

通貨安とインフレの関係

アメリカでは米国債のデフォルト懸念を理由としたドル安が進んでいるが、その影響を受け2011年には前年比3%台のインフレ率が続いている。

同じくポンド安の続くイギリスでは同時期にインフレ率が5%台にまで跳ね上がっており、通貨安とインフレは切っても切れない関係にあることが分かる。

3種類のインフレ対策

1) 国としてのインフレ対策

一般的に政府や日銀の実行できるインフレ対策は3つある。利上げ(金融引き締め)、財政支出の削減、そして増税だ。

どれも早い話が景気の過熱感を鎮める効果がある。つまり、この方法でのインフレ対策は好況期でのインフレにしか適さない。

世界同時不況下など特殊な状況には別の対策が望まれるのだ。

2) 個人としてのインフレ対策

インフレ対策はなにも政府や日銀にしかできないわけではない。インフレの意味をもう一度考えてみよう。

インフレとは「持続的な物価の上昇」のことであった。ということは、つまり、価値の上昇しているモノに投資をすれば利益が生まれ、立派なインフレ対策となるのである。

そんな理由で特に昨今人気なのが金である。金価格は2000年頃から絵に描いたような右肩上がりを続けており、すでに当時の価格の6倍にも上昇している。

株や債券は紙くずとなるリスクを孕んでいるが、実物資産である金には安心感を持つ人が多いのだろう。

3) TPPによるインフレ対策

2011年より話題になり始めたTPPであるが、このTPPにもインフレ対策の効果があるという。

どういうことかと言うと、TPPの目指す自由な貿易により海外の安価な農作物や商品が大量に入ってくる。

その結果、日本の消費者にとっては選択肢が増え、価格競争が起こることによって物価の抑制に繋がるというのだ。

しかし、現状の日本はまだデフレから脱却していない。この事からもTPP参入は時期尚早との意見もある。



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