円高の原因とは何か?

円高の原因には様々な理由がある。

2007年以降、一貫した円高トレンドが続いていますが、円高はいつまで続くのでしょう?そして、一体なぜ円高になるのでしょうか?

円高の原因には様々な理由がありますが、最も大きな影響を及ぼしているのがFXや株などの金融商品によるものだと言われています。




為替レートを動かす要因

ドル円やユーロ円など、2国間の通貨の交換比率のことを為替レートもしくは為替相場と呼びますが、この為替レートを動かす要因には大きく分けて貿易取引と資本取引の2種類があります。さらに、外国為替市場における一日の取引額は約5兆ドル(400兆円)で、その8割がFXやCFDなどの資本取引によるものだと言われています。

貿易取引

貿易取引とは、読んで字のごとく「輸入や輸出などの貿易によって生じる」為替取引のことです。例えば、日本から海外へ輸出した自動車の代金を円に換えたり、中東から原油を輸入するために円をドルに換える、といった取引のことです。日本からアメリカへ輸出した際に受け取る代金はドルですから、従業員に給料を払ったりするためにはドルから円に交換しなくてはなりません。

つまり、ドルを売って円を買うわけです。貿易黒字国である日本はこの様な原理から、毎年円買い需要が発生し円高になりやすい構造を持っていると言われています。また、外国為替市場ではこれら輸出入企業のことを「実需筋」と呼び、後の投機筋と区別しています。

資本取引

資本取引とは、いわゆる投資とか投機と言われる取引のことで、お金を運用することによって利益をあげようとする際に発生する為替取引のことを言います。さらに、この中には直接投資と間接投資の2種類があります。

直接投資

直接投資とは、不動産の購入や企業の買収など、なんらかの物に直接投資する取引のことを言います。たとえば、アメリカの資産家が日本に別荘を買おうとすると、その代金を支払うためにドルを売って円を買うという取引が発生します。この一連の流れが円高の原因となるわけです。

間接投資

次に間接投資とは、株や債券・FXなど、いわゆる金融商品を通じて行われる取引のことを言います。この取引を行う人たちのことを投機筋と呼びますが、ヘッジファンドなどもこの中に含まれます。海外の投資家が日本株に投資する場合、その国の通貨を売って円を買うという取引が発生しますので円高の理由となるわけです。

その他の特殊要因

以上のように、円高の原因となる要因には「貿易に関連した取引」と「投機・投資などにおける取引」がありますが、円高を進行させる理由としては他にも特殊な要因がいくつかあります。

為替介入

為替介入とは、極度に円高が進んだ場合に行われる強制的な円高対策の一つです。円高による経済への影響を防ぐために、財務省の指示で日銀が円売りの取引を行います。

この際の取引額は一日で数兆円にのぼることもあるため、短期的にはドル円レートを3〜4円程度動かすこともあり市場参加者にとっては非常にインパクトのある行為と言えます。

テロや地震

2001年9月11日にアメリカで起きた同時多発テロや、2011年3月11日に起きた東日本大震災など、衝撃的なニュースがあった際にも相場が大きく動く時があります。

同時テロの際には、その日のうちにドル円レートが3円60銭円高に進み、その後わずか10日ほどで7円の円高となりました。また、東日本大震災の時には、わずか5日間で7円の急落を見せています。

外貨準備の変動

それぞれの国の中央銀行には、いざという時のために「外貨準備」と呼ばれる外貨の貯えがあります。この外貨準備は、どの国も基軸通貨であるドルを基本としてユーロや円・ポンドなどで構成されていますが、昨今の世界経済の混乱やアメリカ経済の停滞を理由としてドルの割合を減らす動きが見られます。

中国などはこの減らしたドルの代わりに円による外貨準備を増やしていると言われ、2007年〜2011年に見られる円高では、この動きが円高の原因になったのではないかという意見もあります。

リーマンショックなど世界的な金融不安

2008年9月15日のリーマンショックや、2007年に話題になったサブプライム問題など、世界規模の金融不安が起こった場合にも円高が進みやすいと言えます。

これはいわゆる「リスク回避」や「質への逃避」と呼ばれる現象で、持っている資産の目減りを防ぐために、豪ドルやニュージランドドルなどの高金利通貨(リスク資産)を売却し、安全資産である円やドルを買うという方法で実行されます。


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