円高のメリット・デメリット

円高はメリットとデメリット、どちらが大きいのか?

アベノミクス政策を追い風に120円台にまで回復したドル円相場でしたが、2016年に入ってから再び円高方向に傾きつつあります。いつまで続くのか終わりの見えないこの長期的な円高トレンドに、政府も危機感を表し日銀による大規模な為替介入や円高対策が行われています。しかし、本当のところ円高はメリットとデメリット、どちらが大きいのでしょう?一度円高のメリット・デメリットをまとめてみたいと思います。



円高のメリット↑

輸入品が安く買える

円高のメリットとして真っ先に思い浮かぶのが輸入品でしょう。コーチ・クロエなどのブランドバッグやサイフ、グッチ・ロレックスなどの高級腕時計、ワインや食料品など円高還元セールと称して頻繁に安売りされている光景を目にすることも多いと思います。

海外旅行が安くなる

円高の影響でハワイやグアム・韓国など、人気の海外旅行ツアーが安くなるのも大きなメリット。ユーロ安を利用してフランスやイタリアなどヨーロッパに目を向けてみるのもいいかもしれません。

原油の仕入れコストが下がる

次に、原子力発電所の停止に伴い需要が増えてきた原油にもメリットがあります。日本はアメリカ・中国に次ぐ、世界第三位の原油消費国ですから、原油価格の下落は経済や生活に大きな影響を及ぼすと考えられます。企業の生産コストが下がるのはもちろんですが、我々の日常生活においてもガソリンや灯油などそのメリットは十二分にあると言えるでしょう。

輸入企業の原材料コストが低下する

鉄鋼や紙・パルプなどの原材料コストも下がります。これにより製造業や製紙業界など内需型の企業の業績が上向き、それら関連業種の株価も上昇すると期待されます。

海外の企業が安く買える

海外に生産拠点を移したい、または海外進出をもくろむ企業にとっては海外の土地や企業が安く購入できるというメリットがあります。

円高のデメリット↓

輸出産業にとってマイナス

一方、円高のデメリットと言えば輸出企業の業績悪化が真っ先に挙げられます。日本は長らく経常黒字国として輸出産業で成り立ってきた国家ですから、自動車会社をメインとして大きな痛手を被るのは誰もが認める所でしょう。いわゆる円高不況と呼ばれる状況をもたらす原因と考えられています。

外国人旅行客が減る

日本人にとっては海外旅行に安く行けるメリットがある一方、外国人にとっての日本旅行は割高になります。そのため、外国からの旅行客の減少や、お土産品の購入価格が減ると予想されます。

デフレに拍車がかかる

円高というのは通貨高ですから、言い換えれば物価は安くなることを意味します。つまり、デフレ不況下の日本でこのまま円高が長引けば、今以上にデフレが進行したり、長期化する恐れも出てくるのです。


外貨預金が目減りする

今から外貨に投資する人にとってはメリットとなる円高も、それ以前に投資していた人にとってはデメリットとなってしまいます。2005年ごろから2007年ごろまで続いた円キャリー取引の流れを受けて外貨預金をしていた人にとっては、今の円高は相当ダメージになっているのではないでしょうか?


円高のメリット・デメリットまとめ

以上、分かる範囲で円高のメリット・デメリットをまとめてみましたが、現在の円高が日本にとってプラスとなるかマイナスとなるかは、時間が経過しないことには見えてきません。輸出産業にとって減収となるのは間違いないでしょうが、円が買われているという事はそれだけ海外の人たちが日本経済を明るく見ていることでもあります。東日本大震災による影響もありながら日本は着実に復興への道を歩んでいます。そんな日本の底力を信じて、円高をうまく利用するという知恵が求められているのではないでしょうか。


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